来年2016年4月、日本国内での再就航を予定しているエアアジア・ジャパン
だが、このほどそれが延期となる可能性が出て来た。
これは同社の役員人事の変更に起因するもので、経営の先行きが不透明となった
ことによる。2012年日本国内線で営業展開を行いながら一度撤退。楽天など新たな
企業グループと提携しながら再展開を目指してきたが今後の去就が注目される。
ここで一度現在の航空業界の様相を整理しておこう。第1群は歴史ある大手2社。
言わずと知れた日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)である。しかしご存じの
通りJALは一度経営破綻に陥り、その後再生した。
第2群は1990年代後半の規制緩和の波に乗って誕生したグループ。
先頭を切ったのが96年運行開始のスカイマークと北海道国際航空(エアドゥ)である。
その後スカイネットアジア航空、スターフライヤー、フジドリームエアラインズが参入しこの
グループは現在5社で構成されている。当初は大手2社に比較して割安な運賃で特色を
出していたが、LCCの台頭によりその特徴づけが曖昧になってしまった。各社とも独自性の
打ち出しに必死だ。
そして第3のグループが格安航空、LCCである。ピーチアビエーション、ジェットスター、
バニラエア、春秋日本の4社が該当する。各社とも乗客数は伸ばしているが経営の
実態については不透明なところがある。ここへエアアジアが出戻ってくるという図式だ。
私たち利用者はただ運賃が安いということだけで航空会社を選ぶのではなく、
そのTPOに合わせた賢い選択が必要な時代となった。