赤城乳業本庄千本さくら「5S」工場はあの氷菓「ガリガリ君」を製造
するメイン工場だ。最近「工場萌え」など工場夜景の観賞や、大人の
社会見学風の工場見学が人気を集めている。見学については食品関係の
工場の人気が高く、見学の可否を抽選で決めるところも多いと聞く。
この赤城乳業の本庄工場もそんな大人気工場のひとつで、そう簡単には
抽選に当たらないらしい。おりからガリガリ君が四半世紀ぶりに
10円値上げのニュースが飛び込んできたがそれでもまだ70円(税別)。
物価の優等生と言っても過言ではないだろう。

JR高崎線の本庄駅か同八高線の児玉駅が最寄り駅となるが、本庄駅からは
路線バスの便があり、終点の「児玉折り返し場」まで25分。そこから
更に850メートルの距離を歩かねばならない。しかしそのダメ押しウォーク
が工場見学への期待を膨らませるのだ。小山川の河畔に桜並木がありその
傍らに大きな工場が姿を現す。食品工場なので当たり前のことかも知れない
が敷地内は清潔感にあふれている印象だ。ちなみに「5S」工場の5Sとは
整理・整頓・清掃・清潔・躾とのこと。

見学者入口ではガリガリ君の人形が訪問客を迎えている。建物に入り、
エレベーターで2階へ。ここに見学者の待機ロビーがあるのだが
置かれた青いソファーの背もたれがガリガリ君のスティックの形に
なっているところが面白い。もちろん青い色はメイン商品であるガリガリ君
ソーダ味を象徴する「ガリブルー」だ。1回の見学者は20名に抑えられているので
ゆったりとした雰囲気の中で見学が楽しめるのは心憎いばかりの配慮だ。

まずプロジェクターを使ったスライドショーによる「座学」から始まる。
赤城乳業の沿革、各地の生産・営業拠点、ガリガリ君の進化状況、など
工場見学が単なる遊びではなく、立派な社会見学であることを再認識
させてくれる充実した内容だ。座学が終わるといよいよ製造工程の見学
順路に進む。係の女性が工場内をぐるっと取り囲むように設置されている
ガラス張りの見学者通路へ案内してくれる。最初に見るのが検査室で製造
された商品の品質検査を行う場所。そしてメインとなる製造室では
アイスクリームミックスと呼ばれる水・砂糖・果汁・水飴などを混合
して出来た液体に、削り出した氷を一緒に型につめ、マイナス32度
に急速冷凍。ガリガリ君が手際よく誕生する姿を興味深く眺めることが
できる。

その後パッケージ詰め作業と箱詰め作業を見学して見学は終了。いよいよ
お待ちかねの「ガリガリ君広場」へ。約30分にわたってアイス食べ放題
というアイス好きには至福の時間が訪れる。これぞ工場見学の醍醐味。
お腹を壊さない程度に食べまくろう。なんと冷えたお腹を温めるための
お湯のサーバーまであって赤城乳業のおもてなしの心を垣間見る思い
だ。見学申し込みはココから