古都奈良に春の訪れを告げる東大寺二月堂修二会(しゅにえ)、通称お水取りは
3月1日から14日の2週間にわたってさまざまな仏事が取り行われる。元々は
旧暦の2月に、僧たちが本尊へ罪の懺悔を行う行事であった。二月堂の舞台で
火のついた松明を振り回す「お松明」がこの行事のシンボルだ。この火の粉を浴びると
健康になる、幸福になると信じられている。「お水取り」とは12日深夜に、若狭井
(わかさい)という井戸から観音様にお供えするお香水(おこうずい)を汲み上げる
儀式のことを指している。